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「経営陣にとどまらず、社外から寄せられる期待や、工場で働く従業員の秘めた想いを引き出し、新会社が拠って立つべき5つの言葉に集約し、正しい方向に進み続けるための価値基準の共有化がなされました。」

企業概要ならびにプロジェクト導入背景

海外市場に強みを持つ株式会社日立空調システムと、国内市場に強い日立ホーム&ライフ・ソリューション株式会社が合併し、2006年4月に新会社・日立アプライアンス株式会社が設立された。日立製作所グループの数ある工場の中でも、最も伝統がある多賀工場を抱える、日立の戦略子会社である。 アクセルは2006年5月に知的資本評価を実施。その結果を基に次フェーズでは、出身母体に関係なく従業員が共感でき、また外部ステークホルダーの期待も踏まえた、新会社の精神的なバックボーンとなる価値基準創出と、コミュニケーションツールの作成の支援を行った。

歴史ある2社が合併して設立された、新会社における文化・価値基準創出に貢献

弊社の知的資本経営コンサルティング導入のきっかけをお聞かせください。

日立アプライアンスは日立空調システムと日立ホーム&ライフ・ソリューションという事業体の異なる2社が合併し、設立されました。産業構造上、国内における白物家電は成熟産業です。そのような状況の下では、まず前提としてマーケティング力、モノづくり力など総合的な力を保有していること。その上で、事業を正しく方向付けるための価値観が創出され、それを従業員が共有し、誇りとすることができれば、今後も事業の拡大は成功するはずだと私は思ったのです。ここで働いている従業員が「私は日立アプライアンスで働いている」と堂々と言える、誇りを持てる会社にしたい、それが私の目指す日立アプライアンスの姿でした。

そのためにはまず自分達の強みと課題点を、外部のコンサルタントの視点も取り入れ、統合後の新会社としての文化の作りこみから始めることが必要だと思ったのです。そしてその文化は従業員が共感でき、外部のステークホルダーの期待を踏まえたものであるべきだと考えていました。アクセルには以前、私が日立製作所の情報・通信グループのCSOだった頃にプロジェクトを依頼したことがありました。ですからアクセルなら現場に入り込んで、社内外のステークホルダーの生の声をしっかりと集めてくる、ということが分かっていました。私にとっては、そこがアクセルの良さだと思っていますから、今回のプロジェクトも依頼したのです。

社内外のステークホルダーの声が、文化の作りこみをするための要素として役立ったということでしょうか。

もちろん、現場の生の声を拾い上げてもらえることは重要でしたね。だけどそれらの要素だけでは、幹部を含めてきちんと納得性のある議論にはならないものです。生の声はあくまでもパーツですからね。納得性を生んだのは、知的資本評価(IC Rating®)という方法論に裏付けされていたからだと思います。ベースにこの手法がなければ、ステークホルダーのコメントだけでは絶対に納得性がないですよ。ですから私は自社の知的資本が数値とコメントで把握でき、格付けが出るという3つの点が揃っているところを評価しています。

知的資本評価後のフェーズで、価値基準創出のための経営層を対象としたワークショップを実施しましたが、そのことにより何か変化はありましたか。

事業をリードしていく立場にある人は、それぞれ育った環境が違いますから、各人が持つDNAも当然ながら違うと言えるでしょう。そしてそのDNAがワークショップでの議論の後に、すぐに変化するかというと、それは難しいでしょうね。しかしIC Rating®やその後のワークショップを通じて、きちんともう一度自分自身を見直す機会を持てたということが、非常に大きな意義があったと思っています。

皆それぞれ一生懸命やっているのですが、果たしてその行動が正しい戦略、正しい認識、正しい価値判断に基づいていると言えるのかどうか。誰かの意見が正しいとか間違っているということではありません。しかし、ある局面、ある市場においては正しいはずのことが間違いになるのかもしれない。そのことを分かり合うためには、お互いを知り、考えをぶつけ合うことが必要なのです。ですから、今後正しい方向に進み続けるための、共通の価値基準を創出することが、ワークショップの目的でした。

ワークショップを通じて、心の中の漠然とした思い・考えを、5つの価値基準に収斂したわけです。自分自身の思考を整理でき、経営を担う立場として、今後の事業姿勢を5つの言葉に集約・整理できたことが、経営層にとって一番の効果だったと言えるのではないでしょうか。社長の石津も、2007年度業績回復の基調のベースとして、アクセル社のコンサルは本当に有効であったと、私に言っているくらいですから。日立はこれまでコンサル会社に入ってもらうということをしてきませんでした。しかし、今回アクセルにプロジェクトを依頼したことで、自分達では絶対気づかない部分が抽出されたわけです。ですから、私は今回のプロジェクトを実施した意義は大きかったと感じています。

ワークショップを経て創出された5つの価値基準 【HITACHI APPLIANCES-WAY】

HITACHI APPLIANCES-WAY

(2007年12月19日取材)

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