|
|
 |

|
| 
|

|
「私は自社の『眠れる力』を体系的に捉えたかった。アクセルの手法を使うと、自分の五感が広がって組織の前線まで届くような感覚が得られ、会社の状態が実感として把握できるのです。」 |
企業概要ならびにプロジェクト導入背景 |
1869年(明治2年)に、早矢仕有的が日本初の株式会社組織「丸屋商社」を創業し、1893年(明治26年)には、「丸善株式会社」と改称。教育・学術、店舗、店装、出版の4つの事業領域を持つ。教育・学術事業では、大学や図書館などのデザイン・施工、教育・研究活動を支援するITソリューションの提供や、大学経営コンサルティングなどを行っている。店舗事業では全国主要都市に49店舗を展開。
2007年5月からアクセルの知的資本経営コンサルティングを導入し、現在もプロジェクトを継続していただいている。 |
|
老舗企業における新経営者の社内状況把握と、自社の強みに基づいた戦略立案を可能に
|
|
弊社の知的資本経営コンサルティング導入のきっかけをお聞かせください。
|
|
キーワードは「眠れる力を呼び覚ます」です。丸善のように歴史のある会社には眠れる力、つまり知的資本が山のようにあるのですが、内部の人間は必ずしもそれを全部分かっているわけではありません。一方、私のように外部から来た人間は、眠れる力があることを五感で感じるけれども、体系的に捉えるには時間がかかります。したがってまず、その眠れる力とは具体的に何なのかということを体系立てた形で知りたかったのです。それを知るための手法はアクセルしか持っていませんから、アクセルに依頼するしかないと思っていました。
「会社の一番小さいビジネスユニットまで神経系を通す」というような表現が例えとしてよく使われますが、経営者は社内のことをしっかりと把握したいわけです。アクセルの手法を使うと、神経系を通すという以上に、五感が広がるという感じなのです。自分の五感が広がって、組織の前線まで行くというような、会社の状態が実感として分かるのです。
私は外部から入って来た人間ですから、着任当初から、社内のすべてのことを把握しているわけではありません。それが、今回のプロジェクト(第1フェーズの知的資本評価:IC Rating®を開始したことにより、体系的に眠れる力が分かっただけでなく、会社の現状を短い期間で把握できたのです。 中でも特に私にとってのIC Rating®の良さは、ステークホルダーへのインタビューで得られるコメントですね。例えば3年間くらい、何度も一緒にお酒を飲んで、ゴルフをして、相当親しくなって初めて「ぽろっ」と言ってもらえるような言葉が得られるのです。私にとって、それらは非常に貴重かつ参考になる内容でした。アクセルにはそういった話を聞き出す力とノウハウもあります。
|
 |
|
プロジェクトの実施前後を比較して、どのような変化がありましたか。
|
|
一番大きな変化と言えば、IC Rating®で分かった「木の根っこ」つまり、知的資本を経営にどう活かしていくかということを、その後のワークショップを通じ、マネジメント層の間での共通認識を得られたことですね。認識が一致したことで、マネジメント層に全体最適の視点が植えつけられ、チームワークが非常によくなりましたから。それと同時に、これまでの中期経営計画がどうしてうまくいかなかったのか、その原因も理解できたようです。 これまでの中期経営計画は、市場性と外部環境の分析をメインにおいたものでした。その場合、確かに紙の上では正しいように見えるのですが、実現性のないものが出来上がってくるものです。今、実際に中期経営計画を作成中ですが、これまでとは違って、現実的かつマネジメント層の"腹落ち感"があるものに仕上がってきていますね。
|
 |
|
その変化は、従業員や経営陣の意識の変化に因るものなのでしょうか。
|
|
やはりマインドとして、自社の実力をしっかりと把握しようとする、つまり「木の根っこ」を見る癖がつき始めたことが大きいと思います。本来の我々の強みは何なのかを、ちゃんと見る癖が。それが私達のビジョンである「もう一度、丸善になる」につながるわけです。これまでの中期経営計画にはそういった視点が入っていませんでしたから。「木の根っこ」に根ざさない戦略が、いかに絵に描いた餅かということをマネジメント層が身に沁みて分かってきたところに、この知的資本経営という考え方と手法を説明していただいたので、皆違和感なく受け入れることができたのだと思います。世の中にはコンサルティング会社に頼らない企業もあり、私もどちらかというとそうなのですが、それでもこの手法に共感したということは、日本の、特に伝統・歴史のある組織体・企業にはかなりフィットするのではないかと感じています。
加えて言えば、知的資本という概念のフレームは、IRの際、特に海外向けのコミュニケーションツールとして、大変大きな力を発揮すると思います。これまで我が国は海外に対して、日本的な組織の持つ力というものを説明しきれなかったわけです。それが、この知的資本のフレームを使って、日本的な組織の良さを発信できるようになれば、海外の投資家のロジックでも理解されるという、素晴らしい翻訳機能となり得るかもしれません。
|
 |
|
小城社長からご覧になって、弊社の特長は何でしょうか。
|
|
経営者の視点から言えば、我々のやりたいことや問題意識をそのまま正確に汲み取り、理解し、それをこちらの仕上げたい形のまま仕上げてくれるという、素晴しいパートナーだと感じています。我々の求める最終形を理解していたとしても、そこにたどり着くまでのプロセスが違えば、最後の形・結果はまったく違ってきてしまうわけです。特に丸善のように歴史のある会社にコンサルティングを導入する場合、会社の癖や特徴を把握していることが重要となります。その点、アクセルはプロジェクトの第一段階でステークホルダーへのインタビューを重ね、丸善の特徴をきちんと把握するところから始めていただいたので、その後のプロセスの成功につながったのでしょう。
理想的なコンサルタントとは、ロジカルな面と同時に、五感がちゃんと発達していて、どろどろした人間の情の世界が分かる面も併せ持つ、いわゆるバイリンガルな人間であること。しかし現実には、その両面を備えている人間はそう多くは存在しないわけです。しかしアクセルのコンサルタントはそういった特長を備えていますし、今後もさらに理想的なコンサルタント集団になっていただくことを期待しています。そして「木の根」から「木の幹」を通じて「木の果実」を持続的に獲得していくことを、共に実現していきたいと思います。
|
|
(2007年12月12日取材)
|
 |
|
|